第1回受賞者  団体:点訳サークル「ひかりの会」

【 受 賞 内 容 】

盲人のために、西尾市広報はじめ書籍などの点訳奉仕

 

                         

福祉センターの点字図書室に、点訳サークル「ひかりの会」さんを訪ねお話を聞いてきました。たくさんの方が熱心に作業してみえる風景が、まず目に入り圧倒されました。部屋の中へ入るのに躊躇するほどでした。昭和59年、指導員の鈴木光子さんの指導のもと、点訳奉仕委員の養成講座がありました。そこに参加したメンバーが中心になり、「ひかりの会」が立ち上がりました。はじめは15名で発足したそうですが、現在20名になっています。

年令が、20代から70代の女性ばかりの会です。毎週水曜日に集まり、各自が家でやってきた原稿を、みんなで校正したり、読み合わせを行っているそうです。ほとんど欠席者はいないそうです。点字に翻訳する資料は、西尾市広報、身障者センター文化講座などの広報、貸し出しできる在庫の本など、であります。現在、指導員資格を持つメンバーは、鈴木先生を含め3名だそうです。各地に講師で出向かれ、その講師料も会の会計に入れるとのこと。


                         

みんなの会費で会が運営されているので、少しでも運営費の足しになればということです。多少は福祉協議会からの援助があるそうです。作業もボランティアで、しかも運営費まで自分達で出し合っているのです。翻訳する機械も、受賞当時はタイプライターでしたが、現在はパソコンに変わっています。指導者の鈴木さんは65歳だそうですが、パソコンを勉強され今は点訳パソコン教室の講師もやってみえます。そのバイタリティーに影響され、この会全体ももすごい活力をもっています。今年の8月11日(土)、東海地区の点字研究会が西尾で開催されるそうです。是非みなさんお越しくださいとのことでした。プリンターから点刻されて送り出されてくる用紙を見ていると、不思議なものに感じました。インタビューをさせていただいたのは、受賞当時会長さんの松田真寿美さんでした。この4月からは、新会長に杉浦純子という方がなられます。ますます力づよくこの会が進んでいかれると確信してきました。

個人の部で、郷土芸能(三河万歳)の保存に努力され受賞された「三河万歳の坂部錦治さん」は亡くなってみえました。その後を山内静夫さんが引き継がれたそうですが、その山内さんは、ご病気になられ事実上は指導出来なくなってしまったそうです。しかし、地元の子供たちにより、三河万歳は続いているようです、そこはすごいと思います。坂部錦治さんのご冥福をお祈りいたします。